税理士試験の概要
税理士とは、企業・個人の税金に関する相談を受けアドバイスをしたり、必要な書類作成や申告手続き等を代行することを主な業務とする士業の一つです。
およそ経済活動が行われているところならばほぼ必ず税務が発生し、複雑になりがちな税制は素人の手に負えない部分も多く、税理士資格は「堅い」資格として人気を保っています。なお、税理士として報酬を得て業務を行うためには、税理士資格の国家試験に合格した上で日本税理士会連合会に備える税理士名簿に登録する必要があります。別の資格では、弁護士・公認会計士資格でも同様に税理士業務を行うことができます。
税理士の国家試験は年一回、8月の第一週の火水木3日間にわたって実施されます。受験資格は「大学または短大で、法律学もしくは経済学を一科目以上履修して卒業したもの」「同卒業見込みのもの」「法律学もしくは経済学1科目以上を履修した専修学校・専門学校卒業者」「司法試験合格者」「公認会計士試験の短答試験合格者」という学識によるものと、「日商簿記検定1級保持者」「全経簿記検定上級保持者」という簿記資格保持者、「企業・個人で会計業務3年以上」「銀行・信託会社・保険会社で資金の貸付、運用業務経験3年以上」「税理士・公認会計士・弁護士業務補助経験3年以上」という実務経験によるものの3通りがあります。該当幅が広く、比較的満たしやすい前提条件だと言えるでしょう。
税理士試験科目は、「簿記論」「財務諸表論」の会計2科目と、「所得税法」「法人税法」「相続税法」「消費税法又は酒税法」「国税徴収法」「住民税又は事業税」「固定資産税」の中から選択で3科目、合計5科目に関して試験されます。なお、所得税法か法人税法は選択必須となっています。この5科目に関して6割以上の得点をすることが合格基準となります。
税理士試験の特徴としては、この5科目を一つづつ受験・合格していくことが可能だということです。初回で5科目選択して受けて、「簿記」「財務諸表論」「所得税法」の三つに関して合格した場合、次は「相続税法」「固定資産税法」のみを受験して、計5科目合格にすることも可能なのです。また、この科目合格は税理士試験挑戦中で一定の進捗を見ているということで、就職の際のアピールポイントなどにもなります。いずれにしても繰り返し何度も受験して合格を増やしていくことが可能なのは税理士試験の大きな特徴と言えるでしょう。
実際、平成22年度の試験結果を見ると、受験者数51468人に対し、合格者999人、一部科目合格者7454人という数字になっており、一発で合格するのは非常に難しいということが見て取れます。個々の科目ごとの合格率は大体10〜15%となっており、単純に5科目掛けあわせれば恐ろしく低い数字になります。そうした数字の上からも一科目〜三科目ぐらいずつ合格していくのが普通になっていると言えるでしょう。挑戦が数年に渡ることを想定して試験に挑むべきだと言えます。
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